エネルギーとしての酸素

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生きものは酸素を利用してエネルギーをつくり出しています。その仕組みは、ミトコンドリア内で水素と酸素の電子のやりとりからエネルギーを取り出しています。つくられるエネルギーの量は、電子の最終受容体である酸素の量に影響されます。また、取り込んだ酸素の一部は活性酸素となり免疫機能として重要な役割を持っています。つまり、酸素を多く取り入れた生きものは、栄養吸収や免疫機能が高まり、運動機能に優れ、成長が早く、病気にもかかりにくくなります。太古に繁栄した恐竜や南極海の生物が巨大化していることも生息環境の酸素量が多いことが大きな要因のひとつとされています。

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生きものは、肺呼吸以外で体内に酸素を拡散させる方法はありません。また、酸素ガスを水中や土壌中に広範囲に拡散させ、長く残存させることは不可能です。酸素は生きものの成長に重要な役割をもち不可欠である反面、拡散させることは簡単ではありませんでした。

しかし、長年にわたり携わった環境再生事業の一環として行ってきたビオトープ工事の経験から、酸素を「水を介して拡散させる」方法を考案しました。そして、日本でマイクロバブルが発見された当初から研究を重ね、微細気泡を利用した「酸素水」を開発し、酸素の拡散性や長期残存性などの課題を解決しました。

この技術の開発により、水を介して生きものに多くの酸素を供給できるようになり、様々な生産分野において生産量増加やロスの削減を可能にしました。人においても内蔵で水に溶け込んだ酸素を吸収できるので、健康や長寿命化にも貢献するものと考えられます。ただし、高濃度酸素水の酸素濃度には効果のピークがあり、酸素濃度が高いほどいいというものでもありません。これまでの実績と経験を生かし、装置や技術の研究・改良を重ねています。

小さな泡の活用

  • ナノバブル・ファインバブルとは

    ナノバブル・ファインバブルとは、目に見えないほど小さな泡で様々な性質・効果をもっています。代表的なもので「液中における長期残存性」「高効率の気体溶解効果」「帯電性による物理的吸着効果」「生理活性効果」などがあります。これらの効果を利用し、産業や医療、環境などの様々な分野での活用が期待されている日本発の先端技術です。

     

    ナノバブルを利用した酸素水の効果

    酸素をナノバブル化させて水に溶け込ませることで、生きものの生命維持や成長に欠かせない酸素を生きものが利用しやすいかたちで効率よく届けることができます。酸素水を様々な生産過程で利用することで、農畜水産物の生産性を向上させることを可能にしました。